年頭の御挨拶
昨年も会員の皆様に於ては御世話になり有難う御座居ます。
本年も「先人の祖父達」による何等かの意味があり「存在理由のある物」を発掘する事を本分として邁進する所存です。
最高のコレクションと価値ある物を提供致しますので宜敷く願います。
此処最近御縁あって御来店なさった新規の御客様より質問される事が多々あります。(問1)好きな物に囲まれて仕事していいですね?
(答)ハッキリ言って苦痛です。コレクターの皆様と違い趣味で商いはしておりません。また好きが高じて軍装店を始めた訳でもありません。ある種の運命論的な物かもしれませんが。 (問2)プライベートコレクションは沢山お持ちでしょう?(答)殆どと言っても良いくらい持ち合わせておりません!
自分の体格にドンピシャの偶然前川と刺繍ある陸軍将校服しかも准尉上下1着と海軍大尉三種上下1着ぐらいが自分の仕事用を兼ねたコレクション?と呼べる物でしょうか。米国の同業者から「お前はユダヤ人か!」 とお誉めの言葉を頂く程です。理由として十数年前の商いを始める直後心に誓いました。プロになる限り何ひとつ持たず売りに徹しようと。上記の質問同様に趣味半分で商いをしていたら今頃店として成立していないのかも知れません。
うまく文章に出来ませんが 「自分の意思で使命を果たす」 と言った言葉が
目下前川軍装美術店に与えられた責務とも言えます!
昨年の平成19年に於る日本経済を振りかえってみますと「戦争のない状態の昭和19年」であり本年は正に「上記同様の昭和20年」になる様な予感も致します。GNP(国内総生産)に至っては戦前に於る昭和恐慌(昭和5年)前後にも劣る状況下でもあります。古来より時は繰返されると言われます。
「第二次日華事変」勃発が再来せぬ事を祈願しつつ。
御一同様に於かれましては御壮健まで。
皇紀二六六八年たる平成20年 正月元旦
前川軍装美術店 代表 前川裕弘
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